『かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜』

第11話 「やす菜の瞳から消えたもの」
やっぱり説教臭い展開になってました(笑)。
とまりと衝突し、はずむもとまりも信用できなくなったやす菜は、男だけではなく、女も見えなくなる。やす菜は他人を信頼できなくなることで人間が見えなくなり、自分の殻に無自覚的に閉じこもってしまう。
やす菜は他者への興味を無くした、自意識の肥大化した人間の象徴でした。
一方、はずむは決断を保留して両者を失い、失ったことを自分のせいにして、悪しき自己愛に偏執する。
はずむは決断できない、主体性のないひきこもり的なニヒリズムの象徴でした。
はずむの「誰も傷つけたくない」という信条は「自分が傷つきたくない」ということと同義で、やす菜と同じく自意識の肥大がもたらしたもの。
そしてそうした自意識の肥大は、他者とのコミュニケーション、つまり「恋愛」によって克服されうる、とこの作品では結論付けるみたいです。


自意識の肥大化したヒッキー的ヲタに向かって美少女キャラを突きつけて、「現実の恋愛に帰れ!」というわけですから、なんか倒錯してる気がする(笑)。いや、作り手側の気持ちは痛いほどわかるんですけど。