2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『太陽の王子ホルスの大冒険』(1968)

先日近所のレンタルビデオ屋にてハケーン。漸く観た。 すごい、すごすぎる。 冒頭からラストまで圧倒されっぱなし。 圧倒的な作画枚数による東映フルアニメでアクションシーンを描いたかと思えば、FIXの止め画だけを繋いで戦闘シーンを演出したり、更に一枚の大…

『となりのトトロ』(1988)

サツキとメイが、走る、走る、走る! 真面目に観るのは子供の時以来だが、この二人、こんなに走ってたっけ? 容姿や外見ではなく、走ること、大声で叫ぶことという行為そのものが、「子供」という純粋性を表象することをこれでもかと見せつける本作。 『トト…

「ジブリ」レトロスペクティヴ第二弾

今回は録れた。

プロフィール欄にも書きましたが、

現状、映画について語る気はあまりありません。 というのも私には映画における歴史的なパースペクティヴがない。 先日北野作品について触れたのは、一応ほとんどの作品を見たことによって北野作品という限定的な範疇においてのパースペクティヴは得られたか…

『Dolls』(2002)

何とも分かりやすいモンタージュ。 何とも分かりやすいキャラクターの同位性。 何とも分かりやすい赤のイメージ。 何とも分かりやすい人形のモティーフ。 『BROTHER』を観たときも思ったが、どうもこの頃の北野武は説明過多じゃないかなあ。過多というか、北…

『みんな〜やってるか!』(1995)

う〜ん、どうも合わない。 面白いことは面白いんですけど、すごいコントを延々見せられているだけな気がしてしまって。 ダンカンが目的(といえるほど高尚なものはひとつもないが)を達しようとして、誤った手段をとり続けるという一本調子のシナリオは別に…

『BROTHER』(2001)

最初はサービスのしすぎだと思った。義理人情とは何か、義侠心とは何かを「外国人のため」に描いているのだと思った。 だが違った。これは「日本人のため」に描かれた「日本」の映画だ。 それは北野武の言語感覚に表れている。 過去のヴァイオレンス映画にお…

『ソナチネ』(1993)

あ、あかん、さすがに疲れた(注:同日映画4本目)。2,3度記憶が飛んだ(笑)。 どうも北野作品では集団生活をさせると『菊次郎の夏』になるようで。好きなんですけど。 しかしこの映画は色彩豊か。 花とフリスビーの赤の連鎖や高橋殺害時の緑と青と黒の…

『3-4x10月』(1990)

やっぱ望遠FIX止め画の連鎖による省略がないと北野映画観た気にならないな。 快作。 たった一年で驚くほど画が変化してる。スナック内でくるくる回る広角の長回しなど、演出が完全に「映画」。 前作みたいなTVドラマ臭が完全に抜けていて、しがらみから解放…

『その男、凶暴につき』(1989)

どうも北野武っぽくないと思ったら脚本が野沢尚。 初監督作品ということもあり、演出的にも試行錯誤している感じ。まだ「らしさ」が確立していないために安定感を欠いている印象。思い切りがないというか遠慮がちなカットばかりな感じが…、と思ったら編集は…

『あの夏、いちばん静かな海。』(1991)

この映画は北野作品の中で次の2つの観点から見て異質な存在。 ひとつは本編全てのカットが望遠のFIXと人物(車)フォローのみで構成されていること(多分)。 キャメラに全く演技をさせずに「映画」にしているという意味では成功だが、過度に視聴者にキャメ…

『キッズ・リターン』(1996)

何もかもが剥き出し。躍動するエネルギーが画に満ちている。 がたつく移動撮影も長回しも、フィルムに剥き出しのエネルギーを焼き付けるためだけに執られた手段に過ぎない。 ほとんど全てが回想であるというシナリオゆえ、ラストの着地点が見えてしまってい…

もうバレてると思いますが、

最近TVアニメ全然観てません。 左のフッダに視聴アニメとかおざなりに記してますが、録画してるだけでろくすっぽ観ちゃいません。 最近思うのですが、アニメという表現手法は「無料」で享受すべきものではないような気がしてならないんですよね。 お金を払…

『ホーホケキョ となりの山田くん』(1999)

イマジネーションの連鎖がすごい。すごすぎる。飛躍と言うよりはもはや超越的。時空の跳躍を一瞬の省略と描線の多彩さで鮮やかに描く、これぞ「アニメーション」。 ベタで恐縮ですが、「我が道を行く」で散見された、デフォルメ世界とリアル世界をカッティン…

「録れてない」って君が言うから7月22日はジブリ記念日(俺ルール)

ぐはっ、昨日のNTVでの『ハウル』録れてないorz 腹いせに1本。

『踊る大捜査線THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003)

序盤の眠たいカッティングとよくわからないカメラワークには辟易しましたが、見せ場のシーンの割り方や緊迫感の演出はさすが。盛り上がる盛り上がる。 キャメラをあれだけぶん回してこれだけ軽快なリズムを生み出すなんてことは実写ならではであって、アニメ…

『踊る大捜査線THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998)

ちなみにTVドラマは未視聴です。 なんとまあ荒唐無稽な設定と青臭い主題! これをクサす人は多分、上記2点から本作を論難しているのでしょう。しかし、それは本編で小泉今日子が言っていたように、「イメージによって物事を複雑にしているだけ」で、色眼鏡…

ごめんなさい。 映画二本。

『スーパーミルクちゃん』

暇つぶしに見た『スーパーミルクちゃん』が面白い。現在Yahoo!動画で全14話視聴可能(8/31まで)。 個人的に一番ウケたのが第11話「時をかける大統領の巻」。ネタ的にタイムリーだったのは勿論、繰り返しと省略のテンポが絶妙! 基本的に1話4分なのでサクっ…

『風人物語』

第3話 「ランニングガール」 勝手に吹くものだった風を主体的に「吹かせる」少女達の物語。 走り抜ける温子とナオ、ミキがすれ違うシーンは、キャメラのトラックアップと風の主体性という手法と主題の一致が絶妙にマッチしていて面白かったんですが、冒頭の…

『怨念戦隊ルサンチマン』

やっと書きます『怨念戦隊ルサンチマン』感想。 初見時はあまりにも笑劇的で面白すぎて笑いが止まらなかった(笑)。 パロディのパロディという本作の性格上、元ネタの知識(『愛国戦隊大日本』、『エヴァ』、各種東映特撮等)が要求されるわけですが、やは…

「オトナアニメ Vol.1」

忙しいのでちょこっとだけ。 まだ山本さんのインタビューページ周辺しか読んでないんですが、内容的にはまずまずよかったです。 私がもっとも知りたかった本作における「シリーズ演出」の役割について詳細に語ってくださっていたのがポイント高し。大体予想…

『僕等がいた』

第1話 高校生くらいだと、前提のないセンチメンタリズムがあってもいいというかあるべきなのかもしれませんが、一般的ないわゆるいち視聴者としては当座として感情移入の対象がなければそうしたセンチメンタリズムを受け入れることはなかなかに困難であるわ…

『まもって!ロリポップ』

第1話 「空から降ってきた王子様!?」 なんじゃこりゃ!! ツッコミどころ満載の脚本とリズムの欠片もないカットの連続!! 声優の棒読み演技も相俟ってとんでもなくチープな出来に。 ギャグとシリアスの間がとにかく悪い。というか酷い。 脚本ときたひろこ…

私の感じた時系列シャッフルの意義

マーラーの8番はやっぱり山本さんの選曲なんでしょうね。 ということで、天の邪鬼な私は、『涼宮ハルヒの憂鬱』最終回についてこれ以上触れることなく、一連の監督発言によってケリがついたと世間的に思われているにも関わらず、本作における時系列シャッフ…

『アニマル横町』

第38話 「どき☆どき 魔法少女あみの巻」 / 「どき☆どき ケンタの弟?の巻」 ものすごく久々に『アニ横』で笑った。 というのもBパート冒頭部分のケンタいじりが秀逸だったのですよ。 ケンタそっくり(ではないのだが)のぬいぐるみにケンタと名付け、ケンタ…