ももいろクローバーに対する個人的見解

私はももいろクローバー*1が好きだ。いや、大好きだ。 しかし、彼女たちに関心を持つようになったのは、ほんの一週間ほど前からに過ぎない。 それまではももクロというアイドルグループが存在することは知っていたが、誰が誰だかわからないという程度の認識…

1ファンとしての『先輩』に関する一つの解釈

あまりにも素晴らしい映画なのでネタバレするのはもったいないから公開終了まで大人しくしていようと思ったんだけど、巷の評があんまりなので少々。 (↓以下ネタバレ) 張りぼての地球やむき出しのワイヤーが臆面もなく使われていること、早回し等特撮の技法…

『私の優しくない先輩』(2010)

分かりやすすぎるテーマと、それを描くために取った手法、ハマりすぎの配役に、スクリーンから溢れ出る山本寛監督の迸る才能!!! 正直まいった。随所にまいった。 モノローグが云々というやつにこの映画を語る資格はない。ここまで計算しつくされた映画で…

『ニュー・シネマ・パラダイス(完全版)』(1988)

−映画を愛すること− アルフレードは映画になった。 燃えさかるフィルムとともに、失明したアルフレードは、映画そのものになった。 永遠に「見る」ことの叶わない「見られる」存在となったアルフレード。 そして彼の発する言葉は、すべて映画によって形作ら…

『ネットゴーストPIPOPA』

機械が苦手の主人公が電脳都市に引っ越してきててんやわんやするさまは、世界観に戸惑う主人公に視聴者が感情移入しやすい上、冗長になりがちな設定の説明に違和感を感じさせない。 その世界では当然のことが、見ている私たちにはいちいち常識的ではないので…

一年分を三日間で

見ました。4,5回分欠落してますけど。 ほとんどまるまる一年分見てないということに我ながら唖然。ひどいな。 川島ちゃん絡みの話が相変わらず面白くて面白くてたまりません。てか脚本家ノリノリだろあれ。 マイフェイバリットは「ユズの似顔絵」。 似顔絵…

録画ミス

しかしまあ表題の通り、録画ミスが多いわけでして、今年に入ってから全話録画できたアニメ作品がひとつもない(笑)。 11月にして、録画していた10月スタートの新番組全ての作品で録画ミス! たいがいやなあ。 自分で間違えたり忘れたり、局の都合で時間変更…

アニメーションの時代性

アニメの時代性(んなもんほんとにあるのかしらんが)にとことん無頓着な私がこんなページを書いてていいのかと、吾にも非ず時々思うのは今現在楽しみに毎週見ているアニメが『ガンバの冒険』のみであるという不遜な態度に起因していたりする。 しかし、今の…

『監督・ばんざい!』(2007)

体調悪くてダルかったけど遅ればせながら調子に乗って観てきた。 またしても昼間の回で客8人!! その上、上映後はみなさんロビーで大あくび! そら『座頭市』がトラウマにならあね。やっぱり「またかよ!!」という印象もあったけど、よーするにこれって北…

『大日本人』補足

どうにも書いた後にしっくりこなくてもやもやしてたので、卑怯を承知で付け足し。 私が映画の中で感じていた「照れ」とは、提示されるだけでちっとも追求されないさまざまなテーマが多すぎるところ。というか何一つ描こうとしていないし、ただそれがそこにあ…

『大日本人』(2007)

昼間の回に行ったら自分を含めて何と7人! 後ろのカポーの全くツボを得ない笑い声に少々辟易しつつ漸く観た。 面白いんだけど、もっと面白くできるんじゃないだろうかと他人事ながらに思わせる何とも言えない映画だった。奇を衒わずに普通に見せてくれれば…

『らき☆すた』監督交代

ん〜、このタイミングですか。この後の本作への関わりが一気に希薄になりそうだなあ。げんなり。 ところで、山本ファンを自認しておきながら本作についてこれ以上黙殺し続けるのは理に反すると思うのでちょっとだけ。 のっけから結論を言うと、私にとって『…

『赤毛のアン』

たったの、たったの一度しか見たことのない作品について、好きだとか嫌いだとかを判断できるほど私は優秀でも高慢でもないと思っているけれど、ただ『赤毛のアン』が再び来週26日(月)10:20〜からBS-2で始まるという僥倖を見過ごしてはおけないというただひ…

『ドラえもん』

「地球下車マシン」 原作と違って、演出の端々に描写のリアル志向が顕れていた。 浅い被写界深度でピントを変えて見せたいものを強調したり、キャラをフレームから外に出してセリフをしゃべらせたり、踏切なめローアングルでの同ポジ兼用ショットによる対比…

『アニメーション監督 原恵一』

注文していた『アニメーション監督 原恵一』(浜野保樹編、晶文社、2005年)が届き、寝食を忘れて読み耽った。かなり今更だけど。 原さんの「心のリアリティー」発言には特に共感した。 リアリティは、それが望まれるような「絵空事」である限りにおいて、外…

アニメへの恋愛感情

ちょっとデムパっぽいタイトルだなあ(笑)。独り言なのでお気になさらず。 まあ結論から言うと、私はアニメに恋をしていただけなんじゃないかと思ったのです。 つまり、愛ではなかったんだなと。 今、アニメに夢中になっていない理由を他人(環境)のせいに…

めちゃくちゃ遅いですけど

あけましておめでとうございます。 今年も昨年同様プロフィール欄に書いたような更新ペースで推移することと思いますが、お付き合い下さる奇特な方は、宜しくどうぞ。

『ドラミちゃん アララ少年山賊団』

若干『クレしん』に食傷気味だったので(笑)。 滅茶苦茶性急なのにとってものんびりしていていい。カットのテンポが極端に早いのに、じわっと見せる。あまりにもぴゅんぴゅん飛んでいくので、コンテ段階で予定していた尺よりも短くなったんじゃないかと思っ…

『フラガール』

なんで開始5分でクソ映画だと思って見ていたのにぽろぽろと涙が出てくるんだろうか。まあ私はベタに弱いので理由は判然としてるんですが。 松雪泰子の大根芝居も泣かせるためだけの見え見えの構成や眠たい予定調和的展開も、もういい加減にしてくれと、幾度…

『UDON』

友人に「こんなのTVドラマじゃん。TVで見ればいいでしょ」と言われて、「ああやっぱりそう思うよね」とあっさりと引き下がった劇場公開当時。 訳あって今更ながら見る機会を得た。 基本的にこにたんのナレーションベースで物語が展開していくからか、うどん…

『アニメージュ』2007年1月号

<この人に話を聞きたい 水島努>このページを見てくださっている方はきっと興味があると思うので老婆心ながら紹介しますが(というか既にご存じかとは思いますが)、ちょっとだけ山本さんと武本さんについての話題が出てます。私はこの辺りの記事を読みなが…

『クレヨンしんちゃん』

TV版傑作選⑥「母ちゃんと格闘だゾ」 最近、アニメといえばシンエイ動画作品ばっかりだらだらと見てます(感想はなんとなく公開してないけど)。 『あたしンち』レトロスペクティヴ(主に山本さん演出回)は粗方完了したので、今後は『クレしん』レトロスペク…

ちなみに

私は誠実に作品と向き合うことしか出来ないはずだったので、前エントリは全文カット致しましたので悪しからず。 無かったことにするためというより、相応しくなかったと思い直したので。

『ゲッタウェイ』(1973)

初ペキンパー。 冒頭の鋭利なカッティングの膨大な積み重ねには度肝を抜かれた。 彼の映画は暴力的だと称されているらしいが(よく知らんけど)、内容が暴力的というよりもむしろこのつなぎの暴力性の方が、遥かに「ペキンパー」なのだろうと思った(1本しか…

『二十歳の恋』(「アントワーヌとコレット」)(1962)

トリュフォーの描く恋は、いつも女ではなく映画に向けられているようにも見える。 女が映画であって、女を追うアントワーヌ・ドワネル(=トリュフォー)は女に逃げられるのと同時に、映画に逃げられる。女の数だけ映画があって、ドワネルは映画(女)を他の…

『あこがれ』(1957)

恥ずかしくなるくらいトリュフォー。さすが。 トリュフォーの眼差しが何に向いているのかが、たった17分の短編の中で如実に顕れる。 自転車をフォローで映し続けるキャメラの軽快さに、これからおとずれる躍動の息吹を感じる一方で、正面ショットによる古典…

『西遊記』(1960)

やはり目立つのは手塚治虫のアイディア。 女(ホントは悟空)の気を引こうと一張羅を着替えまくる八戒や京劇みたいな動きをする金角銀角、小竜の角がアンテナになって電話をしたり、ラストで牛魔王が闘牛になるシーンなど、突飛で面白い。 様々な場面で出て…

『少年猿飛佐助』(1959)

王道の冒険活劇。しかしベタであるが故に実に力強い。 更に、個性の際だったキャラクターたちが生き生きと躍動する。コミカルな動物たちの動きや、おけいちゃんに手玉に取られるばったの三次とおけらの金太のコンビのとぼけた描写もおかしい。主役級のキャラ…

『白蛇伝』(1958)

『白蛇伝』はやはり「つまらない」。 のんべんだらりと進行する予定調和的なメロドラマと分かりやすすぎる作劇上の起承転結は、今日的な「ドラマ」に狎れさせられている我々にとって退屈に感じる。古典を題材にしているというハンデを負っているとはいえ、画…

『戀戀風塵』(1987)

初侯孝賢。 尋常ならざるファーストショットから一気に引き込まれる。美しい。 ストイックに主観ショットを排し、被写体との距離を置く。電車主観を除けば、主観ショットは一度だけ。看病に来たアフンを「見つめる」アワンの主観ショットだけが擬似的な視線…