『フルメタル・パニック!The Second Raid』

Scene 06 「エッジ・オブ・ヘブン」
そりゃね、散髪のシーンはすごいですよ。でもですね、やっぱりこの話数で一際瞠目せねばならないのはシナリオですよ。
もう、何という情感あふれるシナリオでしょう!! 『涼宮ハルヒ』でも感じましたが、山本寛氏は脚本を書いても素晴らしいです、ほんと。というか『A○R』のホンも氏が書けばよかったのに(ぉ


勿論演出も素晴らしかったです。
ブルーノの拷問のときのテッサの呼吸を繊細に描いてみたり、ゲイツの「パォッ!」と叫ぶシーンのリズムとかも面白かったです。あれは作画の手柄かもしれませんが。
そしてやはり演出に触れるなら散髪シーンに言及しないわけにはいきませんです、はい。
まず注目したいのはカメラの揺らぎですね。冒頭のテストを受けているかなめを映していたシーンのカメラも実は揺らいでいるんですが、髪を切られることの相良の不安感と、相良の留年を危惧するかなめの不安感をそれぞれ視覚的に見せています。
あと、相良の顔の横にかなめの顔が来て「宗介だけは、信じてるから」と言うシーン。かなめの顔の位置が左右反対に映ったので、一瞬、「うわっ、何という初歩的なミスを!」とか思ったんですが(笑)、冷静に見たら鏡の写り込みなんですよね。相良の肩に置かれたかなめの手は「左手」のはずですから。ま、現実には絶対にカメラが映ってしまう有り得ない構図ですから、作画ミスかと思ってしまったのは仕方ないと自分を慰めつつ(笑)。
それと髪を切りながら唐突に挿入される二枚の扉のカット。これが私のリテラシーではよくわかりませんです。最初は単なるモンタージュかと思ったんですが、見ていてちょっと違和感を感じたのです。何でだろうとよく見ると、あの扉は左右でそれぞれ取っ手の位置が逆に付いているんですよ。左右対称の画だし唐突に挟まれたカットなので、余計気になるんですがよくわかりません。かなめ家洗面所の間取りもよくわからないですし。そもそもあの扉は洗面所のどこかにある扉だと思ってましたが、そうじゃなくて洗面所に入る廊下の扉なのではないかという気もしてきました。


というか、こんな変なところに拘ってないで、「相良とかなめのラブシーンに感情移入してろ!」って感じですね(笑)。