『ギブリーズ episode2』(2002)


なるほど。百瀬義行氏は高畑勲の衣鉢を継いだ存在なのだなあ。
ただ、志向するものは同じなのだが、違う頂を目指しているような気がしなくもない。勿論、思想的な相違ではなく。


まあ、それはともかく、作品の感想をば。といっても一点だけ。
それというのも野中さんの物語における鏡像の多さ。中央線でのガラスに反射する車内の様子、画鋲が転がるピカピカの床に反射する手、社の玄関のガラスに映る野中、愛ちゃん家のガラスや鏡などなど、際だってこのパートで目立つ。
これは全然反射しない野中さんの眼鏡と対比的に引っかけているのかなあ、などとぼんやり考えながら見ていたのだが、そうじゃなくて英語でいう"reflection"の意味、つまり(光線の)反射と反省(回顧)のダブルミーニングと捉えた方が格好ええやん、とやぶから棒に思いついたのでそういうことにしておく。